石油・天然ガスとは
JAPEXが長年開発生産に取り組む石油や天然ガスは、「化石燃料」と呼ばれるエネルギー資源です。
化石燃料は、太古の生物の死骸が地層の中で長い年月をかけて分解され、エネルギー資源として利用できるようになったものです。状態により、液体のものを「石油」、気体のものを「天然ガス」と呼んでいます。
石油・天然ガスの種類
石油、天然ガスともに、炭素(C)と水素(H)の化合物である「炭化水素(CH)」を主成分としています。構成する分子の構造や結合の違いにより、さらにさまざまな種類に分類されます。
石油とは
石油は、炭化水素を主成分とする、硫黄(S)、窒素(N)、酸素(O)を含む化合物の液体です。地下から採掘し、ガスや水分などを除く処理をした状態は、原油と呼ばれます。
当社の生産施設で採取した原油のサンプル
<左から特軽質油、軽質油、中質油、ビチューメン(超重質油)、オイルサンド(ビチューメンを含む砂)>
原油を加熱し、沸点の差を利用して蒸留・分解することで、石油として利用できるようになります。石油はその密度(API*)に応じ軽質~中質~重質に分類され、性質に合わせた用途で活用されます。
注) *American Petroleum Institute(米国石油協会)が定めた原油の比重を示す単位。39度以上は「超軽質」、34~38は「軽質」、29~33は「中質」、26~28は「重質」、26以下は「超重質」としている。
石油の主な用途
性状が軽いガソリン(ナフサ)や軽油は、主に自動車や機械向けの動力用燃料になります。
性状が中質~重質のものは、主に大型機械や船舶、航空機などの動力燃料や発電燃料などに使われます。また重質油は、ペットボトルやプラスチック、繊維など、化学工業製品の原料にも使用されます。
天然ガス
天然ガスは、メタン(CH4)を主成分とする可燃性の気体で、空気より軽く、無色無臭です。他の化石燃料に比べ、燃焼した時の二酸化炭素(CO2)、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)の排出量が少なく、環境負荷が低いことが特徴です。
なお、天然ガスを-162℃に冷やして液化したものが、液化天然ガス(LNG)です。
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天然ガスの主な用途
主に都市ガスとして、一般家庭その他へ供給されています。大規模工場や設備向けの産業用や、発電燃料としての需要も多くあります。また、化学製品の原料としても使用されています。
石油・天然ガスのなりたち
石油や天然ガスは、太古の生物の死骸などが地下に堆積し、地下の高い温度や微生物の分解作用などにより、数百万年から数千万年をかけてできるものといわれています。変化により生成された石油や天然ガスは、地下でそれらがたまりやすい地層がある場所に集まっていき、油ガス田を形成します。
石油・天然ガスができるまで
[1] 生物の死骸が堆積し地層に
- 陸上や海の動植物の死骸が、微生物や土砂とともに海底や湖底に沈み堆積
[2] 石油・天然ガスのもとになる岩に変化
- 死骸が積もった層が何重にも重なり、地層を形成
- 堆積した死骸は、長い年月をかけて地中の微生物により分解され、石油や天然ガスのもととなる有機化合物に変化
- この有機化合物は「ケロジェン」と呼ばれ、ケロジェンを多く含む地層は「根源岩」と呼ばれます。
[3] 高温・高圧条件下で石油・天然ガスへ変化
- ケロジェンはさらに、地下深くの高い温度と圧力により、石油や天然ガスに変化
- 石油や天然ガスは、地層中のすき間から上の地層へゆっくりと移動
[4] 石油・天然ガスが集まっていく
- 地中で上へ移動した石油や天然ガスは、以下の2つの条件がそろっている場所に集まっていく
- 条件1:「帽岩」と呼ばれる、緻密ですき間の少ないドーム状の岩石の下にある、
- 条件2:「貯留岩」と呼ばれる、隙間が多く石油や天然ガスがたまりやすい岩石の地層に集まります。
石油・天然ガスができるまで
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