トップメッセージ

石油資源開発株式会社（JAPEX）は石油・天然ガスのE&P（探鉱・開発・生産）を担う会社として1955年に創業しました。「エネルギーの安定供給」を社会的使命として、持続的成長と企業価値の向上を目指しています。

現在、気候変動への対応やカーボンニュートラル社会を目指す世界的な取り組みにより、石油・天然ガスをとりまく事業環境は大きく変化しております。また、ESG（環境、社会、ガバナンス）に対するステークホルダーの関心の高まりから、企業は持続可能な社会への貢献を含む長期的で多角的な視点を持ち、それに基づいた経営と事業展開が求められております。当社は生活に不可欠な石油・天然ガスの安定供給を果たすと同時に、それを支えるインフラ・ユーティリティ分野、カーボンニュートラル分野での事業拡大を進め、石油・天然ガスとカーボンニュートラル社会の両立を目指します。

また、当社は市場の変化や社会からの要請に応えるべく、国内外での事業活動、サステナビリティ活動、そしてこれらに関する情報を適時かつ適切に公開することに取り組んでいます。

当社の事業活動につきまして

当社は、石油・天然ガスが、今後も世界の一次エネルギーのなかで主要な役割を担い続けるとの認識のもと、外部環境の変化に応じた事業構造の変革を通じて、企業価値のさらなる向上を目指します。

当社は、2022年3月に策定した、2022年度から2030年度までの中長期経営計画である「JAPEX経営計画2022-2030」で掲げた収益力の強化と中長期の事業基盤構築に向けた取り組み方針を堅持し、その実現に邁進してまいります。なお、本経営計画は、日本政府による「2050年カーボンニュートラル」宣言を受け、当社が対応すべき方向性を示した「JAPEX2050～カーボンニュートラル社会の実現に向けて～」（2021年5月公表）を踏まえて策定したものです。

当社がエネルギー安定供給に果たしてきた経験は、私たちが成長し続けるために欠かせない貴重な資産です。過去の知見を大切にしつつ、現状に満足することなく未来を見据えて、E&P分野と非E&P分野にバランスよく投資を行い、強靭な収益基盤の確立を目指します。カーボンニュートラル社会実現の切り札であるCCSについては、既に国内外で事業化を視野に入れた活動が本格化しています。

当社はこれまで培ってきた「安全最優先」の企業文化を大切にしながら時代と環境の大きな変化やそのスピードを先読みし、企業全体として、そして従業員一人ひとりが新しい挑戦に積極的に取り組み、成長できるような企業文化を育ててまいります。

当社のサステナビリティ活動につきまして

当社は社会的責任（CSR）を強く意識した企業運営を行っており、持続可能な社会実現に向けた社会的課題の解決と中長期的な企業価値向上を目指したサステナビリティ活動を推進しています。

具体的な活動については、2014年に策定したCSR重点課題「SHINE」をもとに、社会の変化や要請を踏まえて適宜見直しを行い、年次目標の設定と管理を行っています。これらの目標や実績は、当社ウェブサイトや統合報告書などで適宜報告しています。

2023年には、「SHINE」と「JAPEX経営計画2022-2030」をつなぐものとして、「マテリアリティ」を定義しました。事業上の重要課題として「エネルギーの安定供給」と「カーボンニュートラル事業の確立」を、経営基盤にかかるものとして「人材育成とダイバーシティ」と「デジタル・トランスフォーメーション（DX）」を特に取り組むべき課題としています。

「マテリアリティ」の取り組みを通じて「JAPEX経営計画2022-2030」の達成を実現するとともに、ステークホルダーの皆さまから信頼される企業として成長を続けてまいります。

当社のIR活動につきまして

当社は、2003年12月に東京証券取引所へ上場して以降、業績・財務状況や、事業その他に関する開示情報の充実、すべてのステークホルダーに対する適時適切かつ公平なディスクロージャーに向けた取り組みを推進してまいりました。今後は、気候変動、生物多様性、人的資本、人権等に関する非財務情報についても、開示内容のいっそうの充実に努めてまいります。

当社は、資本コストと資本収益性を十分に意識した経営資源の配分や事業ポートフォリオの構築を通じて、企業価値の持続的な向上を追求します。また、株主や投資家の皆さまとの積極的な対話（エンゲージメント）を重視し、中長期的視点からの建設的な意見を企業経営に反映することで、相互理解の促進を図ってまいります。

当社をとりまく事業環境は、将来にわたってさらに変化することが予想されます。こうした変化がもたらすリスクと機会への適切な対応を通じて総合エネルギー企業として成長し、企業価値をさらに高めることを目指します。当社の新たな挑戦に対し、引き続きご理解とご支援をいただきますよう心よりお願い申し上げます。