生物多様性
JAPEXグループは、「JAPEX HSEポリシー」ならびにCSR重点課題「SHINE」で生物多様性・生態系保全の方針を掲げ、国内外の事業活動において、生物多様性への配慮とその保全に取り組んでいます。
基本的な考え方
JAPEXグループは「JAPEX HSEポリシー」で、「生物多様性保全等の資源の保全を推進する」との方針を定めています。また、CSR重点課題「SHINE」においても、「生物多様性・生態系保全」を個別課題の一つとして設定しています。これらのもと、国内外の事業や個別プロジェクトで、事業策定時から事業終了後にいたるまで、生物多様性の保全を前提とする事業計画を策定し実行しています。
新たな事業計画の策定時には、法定の環境影響調査に加え、周辺の希少種や生態系の状況に応じた自主的な環境影響評価を実施しています。また、既存のプロジェクトにおいても、定期的なリスクと対策の見直しや継続的なモニタリングにより、事業活動によるネガティブインパクトの低減に努めています。
自然への依存・影響の評価
2023年9月、自然資本や生物多様性に関する情報開示を求めるTNFD(*1)の提言が公開されました。当社は、同提言で推奨される LEAP分析(*2)の初期検討として、自然への依存・影響を評価し、優先事業を特定しました。なお、本結果はサステナビリティ委員会に報告しています。
自社の運営と自然環境との関係性を「依存」と「影響」という観点から評価することの重要性を認識のうえ、事業の主要プロセスごとに自然への依存度と影響度について分析をしました。自然への依存度と、影響を及ぼす要因ごとの影響度 を「非常に高い (VH)」から「非常に低い(VL)」までの5段階で分類しています。本評価により、自然への依存度においては、水資源、その他資源、気候調整の項目が非常に高く、自然への影響度においては、 GHG排出、水使用の項目が高いことがわかりました。
注)
*1:TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)とは、企業や金融機関が、自然資本や生物多様性に関するリスクや機会を
適切に評価・開示するためのフレームワークを確立することを目的として設立された国際的な組織
*2:事業が行われる地域やバイオーム(生物群系)に着目しながら、自然関連のリスクと機会を管理するための統合的な評価プロセスのこと。
LEAPは、Locate(発見)、Evaluate(診断)、Assess(評価)、Prepare(準備)の4つのフェーズをいう
自然関連のリスク・機会の定性評価
現時点で想定される自然関連のリスクと機会について分析を行い、リスクと機会の関係をより明確にするだけでなく、自然への依存や影響が生じている各分野の外部事例に関する情報も収集しました。当社事業における主要な自然関連のリスクとしては、物理的リスクでは水不足による設備停止、異常気象の増加による陸上、海上施設への影響等、移行リスクでは炭素税などの環境関連法規による追加費用負担、原油流出事故による損害賠償請求の発生などがあげられます。
優先事業の特定
「自然への依存・影響の評価」と「自然へのリスク・機会の定性評価」をもとに、当社全事業のうちE&P分野が特に依存度と影響度やリスクが大きいことが確認され、最優先でLEAP分析を実施すべき事業として特定しました。2024年度以降、E&P分野を優先してLEAP分析を行い、直接操業の拠点では、優先地域に焦点をあて、事業活動における自然関連のリスクと機会を評価します。また、最優先事業のLEAP分析結果をもとに、重要なリスク・機会については戦略への反映を検討していきます。
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国内事業場における取り組み
国内では、環境影響調査を実施する現場周辺に生息する、レッドリストなどで保護に留意すべき種に指定されている生物の保全を前提に、事業計画を策定し実行しています。
また、事業設備の建設工事完了後や事業終了後には、現地生態系の維持や回復に配慮した原状回復作業を実施しています。
福島ガス発電(株)福島天然ガス発電所の現地在来種を中心とした緑化
海外プロジェクトにおける取り組み
JAPEXグループがオペレーターを務める海外プロジェクトにおいても、生物多様性への配慮を行っています。
インドネシア・カンゲアンプロジェクトでは、現地プロジェクト会社Kangean Energy Indonesia Ltd. (KEI)が、東ジャワ州ラース島でのマングローブ植樹支援などを実施しています。
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