コア分析
JAPEX技術研究所は、石油・天然ガスE&P(探鉱・開発・生産)に関するさまざまな試験分析を行っています。また、当技術研究所の設備や知見を活用した技術サービスを、社外に提供しています。
技術サービスで提供する調査・分析項目一覧やお問い合わせ先は、技術サービストップページを参照ください。
コア分析 概要
石油・天然ガスの多くは、地下数千メートルの石油・天然ガスがたまりやすい条件がそろった「貯留層」と呼ばれる地層に存在しています。石油・天然ガスの存在を確認しそれらを採取するためには、その深さまで坑井を掘削する必要があります。掘削のときに試料として採取する円柱状の岩石が「コア」です。
このコアを分析して岩石の特性を把握し、地下にある石油・天然ガスの埋蔵量の評価や開発計画の策定、また将来予測に必要なデータとして活用します。これらのデータは、石油・天然ガス開発の確実性を高めるため、貯留層そのものから試料を採取し分析することが重要です。
調査・分析項目
コアからは主に、岩石の粒子の隙間の割合である「孔隙(こうげき)率」や、孔隙間の流体の流動性である「浸透率」を分析・測定します。
- 孔隙率測定(ヘリウムポロシメーター)
- コアの全体積に占める孔隙の割合を評価します。
- 浸透率測定(エアパーミアメーター)
- 流体の孔隙間の流れやすさ(流動性)を、浸透率という指標で評価します。
- 封圧下孔隙率・浸透率測定
- 地下深くに存在する貯留層の孔隙体積や流動性に影響する、地層圧(封圧)下の孔隙率や浸透率を評価します。
- PDPK(プロファイルパーミアメーター)
- 岩石試料(ホールコア)の表面浸透率を連続的に測定することで、試料全体の浸透率分布を簡易的かつ短時間で評価します。
- 比抵抗測定
- 貯留層岩石の孔隙に含まれる水や油などの液体の割合(飽和率)を、岩石試料の比抵抗を測定することで評価します。
- 毛細管圧力測定(遠心分離式)
- 貯留層内の流動性や流体飽和率分布に影響する、2つの異なる流体(ガスと油)にはたらく毛細管圧力を、遠心分離方式の測定装置で評価します。
- 毛細管圧力測定(水銀ポロシメーター)
- コア形状とならない大きさや強度の岩石試料は、水銀圧入により毛細管圧力を評価します。
- 孔径分布測定(水銀ポロシメーター)
- 浸透率などの特性に影響する、岩石試料を形成するさまざまな孔隙の大きさ(孔径)と量を評価します。
- スレッショルド圧力測定
- 貯留層にふたをするように存在しガスや石油をとどめる役割を果たす岩石(頁岩、泥岩など)の最大間隙圧力を評価します。
- 相対浸透率(コアフラッド実験)
- 2つの異なる流体(ガスと油、水と油など)が貯留層内を流れるときの、それぞれの比率(飽和率)と浸透率(有効浸透率)を、模擬貯留層を使った流動実験で評価します。
実際に採取し分析したコア
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